「これもやらないと。」
「あの科目もまだ終わっていない。」
「友達が使っている問題集もやった方がいいかも。」
10月に入ると、
国家試験までにやらなければならないことが、
急に多く見えてくる人がいます。
夏までは、
「まだ時間がある」
と思っていた。
でも、
模試を受けて、
学校でも国家試験の話が増えて、
周りも本格的に勉強し始める。
すると今度は、
全部やらなければいけないような気がしてくる。
でも、
10月からの勉強で大切なのは、
やることを増やすことだけではありません。
むしろ、
「何をしないか」を決めること
が必要になってきます。
国家試験の範囲は広い
歯科衛生士国家試験では、
さまざまな分野から出題されます。
だから、
勉強をしていると、
次から次へと、
「知らないこと」が見つかります。
知らない言葉。
覚えていない数字。
苦手な疾患。
曖昧な薬。
解けなかった問題。
全部気になります。
そして、
見つけるたびに、
「これもやらないと」
と思います。
その結果、
勉強するものが増え続けます。
「全部やる」は、一見正しそうに見えます
国家試験を受けるなら、
全部覚えた方がいい。
そう思うのは当然です。
時間が無限にあるなら、
それでもいいかもしれません。
でも、
実際には、
学校があります。
実習がある人もいます。
定期試験もあります。
睡眠も必要です。
国家試験までの日数も、
少しずつ減っていきます。
つまり、
使える時間には限りがあります。
その中で、
すべてを同じ重要度で勉強することはできません。
10月に増えやすい「とりあえず」
この時期、
私は「とりあえず」が増えていないかを見てほしいと思っています。
とりあえず問題集を最初から。
とりあえず過去問を全部。
とりあえずノートをまとめ直す。
とりあえず友達が使っている教材を買う。
とりあえず苦手科目を全部やり直す。
一つひとつを見ると、
悪い勉強には見えません。
でも、
「なぜ今それをやるのか」
が説明できないのであれば、
一度立ち止まった方がいいかもしれません。
新しい教材を増やす前に考えてほしい
10月になると、
周りの勉強方法も気になりやすくなります。
友達が新しい参考書を使っている。
SNSでおすすめの問題集を見た。
先生から別の教材を紹介された。
すると、
「自分もやった方がいいのかな」
と思います。
でも、
教材が増えれば、
勉強できる時間が増えるわけではありません。
むしろ、
今まで使っていた教材も途中。
新しい教材も途中。
過去問も途中。
そんな状態になることがあります。
教材を増やす前に、
まず確認してほしいのは、
今持っている教材で、何ができていないのか。
そこです。
「やらない」と「逃げる」は違います
ここは、
とても大切です。
苦手だからやらない。
嫌いだから後回し。
分からないから見ない。
これは、
優先順位を決めることとは違います。
一方で、
今の自分にとって、
優先度の低い作業を一旦やめる。
すでに理解できているところに時間を使いすぎない。
何度もきれいにノートを書き直さない。
教材をむやみに増やさない。
これは、
勉強から逃げているわけではありません。
必要なものに時間を使うための判断です。
「何をやらないか」は、人によって違います
ここが、
国試勉強の難しいところです。
全員に、
「この教材はやらなくていい」
とは言えません。
例えば、
基礎科目が大きく抜けている人と、
基礎は取れるけれど応用問題で失点する人。
同じ勉強をする必要はありません。
主要科目が不安定な人と、
細かな知識だけを落としている人でも違います。
模試の点数が同じでも、
中身が違えば、
優先するものは変わります。
だから、
他の人の勉強方法を、
そのまま自分に当てはめることはできません。
10月に一度、勉強を3つに分けてみる
今やっている勉強を、
一度、
3つに分けてみてください。
① 続けるもの
実際に、
知識の定着や得点につながっている勉強。
これは、
続けます。
② 変えるもの
時間を使っているのに、
同じ間違いを繰り返している。
覚えたつもりになるだけ。
模試では使えない。
そういうものは、
やめるのではなく、
方法を変える必要があるかもしれません。
③ 今はやらないもの
優先順位が低いもの。
必要以上に時間がかかるもの。
他に先に修正すべきことがあるもの。
ここを決めます。
勉強計画というと、
「やることリスト」を作る人が多いですが、
10月からは、
「やらないことリスト」も必要です。
例えば「まとめノート」は本当に今必要?
もちろん、
まとめノートそのものが悪いわけではありません。
書くことで整理できる人もいます。
でも、
何時間もかけて、
教科書をきれいに写している。
色分けに時間がかかる。
完成したことで満足して、
覚える時間が残っていない。
もしそうなっているなら、
そのノート作りは、
今のあなたに必要でしょうか。
「勉強っぽいこと」と、
「得点につながること」は、
必ずしも同じではありません。
得意科目ばかりやっていない?
もう一つ、
確認してほしいことがあります。
得意な科目は、
勉強しやすいです。
問題も解けます。
丸もつきます。
だから、
達成感があります。
反対に、
苦手科目は時間がかかります。
間違えます。
分かりません。
楽しくありません。
すると無意識に、
得意なところばかり勉強していることがあります。
「今日はたくさん勉強した」
と思っていても、
必要なところに時間を使えているとは限りません。
勉強時間ではなく、
どこに時間を使ったか
も見てください。
10月は「全部できていない」と焦る時期ではありません
10月の時点で、
国家試験範囲をすべて完璧に説明できる人ばかりではありません。
知らないことが見つかる。
忘れていることもある。
模試で間違える。
それ自体だけで、
必要以上に焦る必要はありません。
でも、
「全部できていないから、全部やる」
となると、
かえって優先順位がなくなります。
大切なのは、
できていないことの中から、
今、何を先に修正するのか
を決めることです。
保護者の方へ|勉強時間が増えても安心とは限りません
10月以降、
お子さんの勉強時間が増えることがあります。
夜遅くまで机に向かっている。
休日も勉強している。
保護者の方から見ると、
「頑張っているから大丈夫かな」
と思うかもしれません。
もちろん、
その努力は大切です。
ただ、
国家試験では、
時間をかけていることと、
必要な勉強ができていることは別です。
だから、
「もっと勉強しなさい」
と時間を増やすことだけを求めるより、
本人が、
今何を優先すべきか分かっている状態か
を見る方が重要だと思います。
はぐもぐでも「何を増やすか」だけは見ません
はぐもぐでは、
受験生の勉強を見るとき、
「あと何時間増やしましょう」
だけでは考えません。
今、
何をしているのか。
どこで間違えているのか。
何が定着していないのか。
何に時間を使いすぎているのか。
何を優先する必要があるのか。
そこを見ます。
必要なら、
「これは今やらなくていい」
と伝えることもあります。
勉強を増やすことより、
限られた時間をどこに使うかを決めること。
それも、
国家試験対策の一部です。
今の勉強、全部必要ですか?
10月。
国家試験が近づいてきたからこそ、
一度、
机の上を見てみてください。
問題集。
参考書。
ノート。
プリント。
過去問。
その全部を、
本当に同じようにやる必要があるでしょうか。
そして、
今やっている勉強について、
「なぜこれをやっているの?」
と聞かれたとき、
答えられるでしょうか。
答えられないものがあるなら、
勉強時間を増やす前に、
一度整理してみてもいいと思います。
今のやり方を一度整理したい人へ
はぐもぐのスタート診断は、
点数だけで合否を予想するテストではありません。
今の学習状況や勉強方法を見て、
国家試験まで、
今のやり方で進んでよいのか。
何を優先する必要があるのか。
どこを変える必要があるのか。
それを整理するためのものです。
10月に入り、
やることが増えすぎて、
「結局、何からやればいいか分からない」
となっているなら、
必要なのは、
新しい勉強を増やすことではなく、
一度、今の勉強を整理すること
かもしれません。
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書いた人

都谷森うらら
歯科衛生士国家試験専門・パーソナル伴走型サポート「はぐもぐ」代表。
2014年に歯科衛生士資格を取得。歯科医院での臨床、行政の保健センター、歯科衛生士の教育・育成、マネジメントなどを経験。
現在は、歯科衛生士国家試験を目指す受験生に対し、現在の学習状況を見立て、必要な学習設計と伴走を行っています。



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